向精神薬、とくにベンゾ系のための
減薬・断薬サポートノート

嶋田和子 

四六判並製 128頁 定価(1400円+税)
ISBN978-4-907961-12-1 C0047
2017年12月5日発行予定


装幀:臼井新太郎


●ブログ「精神医療の真実」を開設して7年。そのご縁でつながった多くの当事者の減薬・断薬体験談から本書は生まれました。
●本書執筆にあたってネットで募集した離脱症状緩和に関する智恵も満載。
●孤立しがちな減薬当事者が、少しでも安心して減薬・断薬に立ち向かうための手助けとなることを願って刊行

精神医療の薬物療法を問う、第二弾!

私が「精神医療の真実」というブログを開設して7年になりますが、ブログをご縁に多くの当事者の方たちの体験談を聞く機会を得ました。……本書を書くにあたって、離脱症状緩和に関する知恵を募集しました。実際、体験者が実践した方法です。体験者の話をうかがいながら、私自身考えたこと、感じたことも本書には記しました。減薬当事者は孤立しがちです。そうした方たちが少しでも安心して、減薬・断薬に立ち向かえるよう、本書が役立つことを願っています。(まえがき」より)



●目次

第一章 向精神薬の基礎知識
・ベンゾジアゼピン!
・ベンゾはどう作用するのか
・離脱症状って?
・常用量依存
・常用量離脱を起こしているか
  ベンゾの等価換算表/あなたの飲んでいるベンゾをジアゼパムに換算する方法
・副作用について
・医師との関係の破綻
・さまざまな離脱症状
  精神症状/身体症状
・離脱症状の正体――神経の暴走状態
・離脱症状はあなたの弱点をついて現れる
・薬は減らせばいいというものではない

第二章 ベンゾと医療の関係
・検査をしても異常がない
・離脱症状をほんの短期間しか認めない医師が多いが、実際は長期にわたります
・医師への相談について
・医師に相談する場合の知恵
・減薬の仕方を知っている医師はいるのか
・一気断薬はダメージが大きすぎます
・まず、その症状は離脱症状であると知ることです

第三章 ベンゾの減薬の実際
・減薬スケジュール――時間をかけてゆっくりと少しずつが原則
・個人差が大きい
・いくつかの減薬法
  1.稲田健医師の減薬方法(減薬を行っている東京女子医科大学病院の方法)
  2.さまざまな医学文献を総合して、減薬法を紹介しているページから
   漸減法/隔日法/置換法/離脱症状の治療法
  3.『アシュトンマニュアル』
   『アシュトンマニュアル』が推奨する薬の「置換」について 
  4.『アシュトンマニュアル』で失敗した人のやり方(ミルクタイトレーション)
   ステップ1/ステップ2(ミルクタイトレーション)
  5.非常にゆっくりとしたペースで行う方法――離脱症状はやはり小さい
  6.『モーズレイ処方ガイドライン』
・それでもどうしても病院で減薬をしたいという方
・減薬を始める前に
・腸内環境はとても大事です

第四章 離脱症状の特徴とその対策
・急性期――気が狂ってしまったのではないか
・急性期の心構え
・急性期を過ぎてからの心構え
・いま起こっていることはすべて離脱症状
・揺り戻しに注意
・家族関係の悩みについて
  減薬前に家族と話し合う/家族に離脱症状の説明をする/家族にもきちんと気持ちを言葉で伝える/家族と腹を割って話す/家族との共有空間が苦しいとき/感情の爆発/家族の方へお願い
・死なないで!

第五章 離脱症状緩和法
・離脱症状全般の緩和法
  食べ物とサプリメント/湯たんぽ療法(ホットカイロでもOK)/首の後ろを温める/ブラシで体をこする/単純作業に徹する/念仏などをひたすら唱える/神仏にすがる/記録をとる/ノートに書き出す/なるべくよいほうに考える/使えるものは何でも利用する/根性
・症状別緩和法
  不眠/パニック/イライラ/聴覚過敏/抑うつ/筋肉痛/アカシジア/不安感/吐き気/恐怖感/味覚がなくなる/焦燥感/ヒステリー球/ムズムズ脚症候群/眼痛、頭痛
・方法別緩和法
  腸を整える/食事/サプリメント/栄養療法/バッチフラワー/アロマテラピー/冷えとり健康法/ハンドヒーリング/ネットで同じ立場の人たちと交流する/自助グループに参加する/漢方薬
・減薬中に気をつけること、避けるべきこと
  減薬中の抗生物質服用には注意/グレープフルーツに注意/抗うつ薬のフルボキサミンに注意/制吐剤のナウゼリンに注意/不要不急の検査は避ける/バレリアンに注意/セントジョンズワートに注意/断薬後の再服薬について/減薬中の増量について/それでもつらいとき
 【コラム】GABA(ギャバ=ガンマアミノ酪酸)について

第六章 減薬・断薬成功のコツ
・減薬・断薬成功のための心構え
  過去や将来のことは考えず、「いま、ここ」を精一杯生きる/焦らない/ネットを見すぎない/離脱症状には終わりがあります/「減薬・断薬」を忘れること/ある程度の時間は捨てる覚悟をもつこと/離脱症状に降伏する/昔の元気な自分といまの自分を比較しない/自分を否定する言葉は使わない/一日生き延びられた自分をほめてあげる/常葉まり子さんの『向精神薬の減薬・断薬メンタルサポートハンドブック』から/それでもちょっとだけ無理をする
・考え方を変える
  「いい加減」「適当に」/過去の人間関係へのこだわりを捨てる/「お前は丁度よい」/自分自身に向き合うこと

第七章 断薬後について
・本当に回復するのか
・回復
・あなたは多くのものを失ったかもしれません
・まずは誰かの、何かのせいにしてもいい
・最終的な自立へ

参考文献/索引/著者紹介


●著者紹介
1958年生まれ。早稲田大学卒業。1987年からフリーのライター。2010年6月にブログ「精神医療の真実 聞かせてください、あなたの体験」を立ち上げて体験談を募る。
主著:『私たちが、生きること』(ありのまま舎編、新潮社)、『大きな森の小さな「物語」―ハンセン病だった人たちとの十八年』(文芸社)、『ルポ精神医療につながれる子どもたち』(彩流社)、『精神医療の現実―処方薬依存からの再生の物語』(萬書房)、『発達障害の薬物療法を考える』(彩流社)他。


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